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 延床面積・36坪
 地下階・6坪
 1階・15坪
2階・15坪
この家を工事するにあたり、東京は坂が多い町だと改めて感じた。それは設計者にとっては視覚的変化で面白い町になるのだろうが、工事する者にとっては厄介である。さらに狭いことが拍車をかけ、また法的困難さも付け加わる。向こう三軒両隣の精神がこの場所にあればよいのだが、無いと近隣トラブルで工事する身はストレスが溜まる。この困難さはコストアップになることは否めない。そのため東京の家は高い。しかしこの隣近所は新参者の家の建設に協力的だった。まだ、下町の精神が残っている町なのかも知れない。  
この家の主人の実家は工房の真壁の家を造った。そのために都内に住む息子の家も工房に頼むように勧めた。しかし、工房の真壁の家は好みになく、ホテルのような大壁の家が良かったらしい。少し強引な両親に勧められて造ることになった。工事は個人的なことも重なり、先に述べたように困難を極めた。これはいつも広々としている田舎で仕事をする職人たちも同じだった。いずれにしても施工上は何の過不足なく竣工した。
家族が入居した時に伺ったが、幼稚園の子供がサワラの床に頬をつけて昼寝をしていた。初夏であったが気持ちが良かったのだろう。その床下には工房で作った炭が敷いてある。これは床下の湿気防止である。今ではこの炭は工房で造る真壁の家の標準仕様である。東京で大災害がおこりインフラ不能時に、床下の炭を燃料に使えばいいことを話しておいた。
都心のガラス張りのビルでコンピューターに向かう主人にとり、木がいっぱいの家に帰ることは心安らぐことだろうと思う。実家の両親はこれを知っていて、息子に勧めたのだろう。両親に感謝する次第である。
 大田区    
       
    地下に車庫を持つ家        
           
          
         
 地下に車庫を持つ家    2002.5
完成した家

今までに完成した家を写真や図面で紹介しています。
全ての家が柱、梁の見える真壁の木の家です。平面図は3尺グリッドに倣っています。